【読書感想】反社会学講座(パオロ・マッツァリーノ|ちくま文庫)


読者の皆さん、こんにちは。バーチャルブロガーのコトハです!

去年からいろんな方面で社会学が炎上している光景を目の当たりにするようになりました。……いえ、たぶんそれ以前から喧々諤々たる論争はあったのだと想像しますが、とにかくわたしが目にするようになったのが去年、ということです。

わたしとしては「これまで燃やす側だった者が今度は燃やされるターンになった」という現象だと理解しています。したがって同情はしません。クリエイターの味方ですしね、わたし。

まあとにかく、表現活動を取り巻く界隈が何かとキナ臭くなってきている状況ですから、わたしも刃を研ぎ直しておこうと思って知識を仕入れ直しているのです。

というわけで今回の読書はこちら、パオロ・マッツァリーノ氏の『反社会学講座』です。けっこう昔の本ですけど、それだけに学び直すにはいいチョイスかなと。

この方の著作は、後年に出版された『「昔はよかった」病』を読んだことがありました。

統計データを紐解いて、巷に蔓延るデマや風説をばっさばっさと切り捨てていく作風であったと記憶しています。

どうやらその作風は『反社会学講座』の頃から確立されていたようですね。

社会学は非科学的な学問なのです。他の学問では「こじつけ」と非難される論説も、社会学では「社会学的想像力に富んでいる」と称揚されます。

(中略)

「数多くの研究者は……テロリズムまがいの強引な統計の使い方をする」という戒めは七〇年代からありました。しかし、彼らが自分の倫理・道徳観に合うように統計結果を誤読・操作する傾向は一向に改善される気配がありません。意図的にねじ曲げた研究結果を公表するのは、まさにテロ行為といえましょう。

――『反社会学講座』(著:パオロ・マッツァリーノ|ちくま文庫)

強い……。

こんな第一章から始まって、以下この調子でパラサイトシングルや学力低下、少子高齢化といった問題(と、一般的にはされていること)をズバズバ斬っていきます。ビジネスマナーのくだりなんてまさしく現代にも通じる内容ですよ。

いかに巷に胡散臭いデータが溢れているか、ということが文面からこれでもかと言わんばかりに伝わってきて、統計リテラシーの大切さを痛感できます。数字は嘘をつかないかもしれませんが、それを扱う人間は嘘をつくのです。

何よりも文章のキレが小気味よいですね。今読んでも充分面白い書籍でした。

わたしも「TEXTEDGE」なんて言うからにはこんなキレが欲しいですね……!


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